裁判傍聴 ブログ 「ドラマよりもドキュメンタリー」

空いた時間にフラッとプチ傍聴

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罪を憎んで、人を憎まず!? ~いざ判決の時「傷害」~

罪を憎んで、人を憎まず!? ~いざ判決の時「傷害」~

前回のスキンヘッドと入れ替わるようにして、入廷したきたのが、
若いのか若くないのかよく分からないといった鳥の巣のような頭のした被告であった。
罪名は「傷害」。
鳥の巣でも襲ったのだろうか?
主文 被告人を懲役1年2月と処する

判決理由
いつからか知人に対してある猜疑心を持つようになった被告。
そんな猜疑心に苛まれた続けた被告は、やがてその猜疑心を苛立ち、そして怒りへと発展させることとなる。
その怒りの炎は、知人への暴力行為となった。
いきなり知人に対して、火のついたタバコを被害者の顔に投げつけ、その後左手及び臀部を数か所を殴打。
被害者は、加療2か月の軽傷を負うこととなったのだ。
被告は過去にも同じような理由から暴力沙汰を計5回起こしている。
他にも、怒りだしたら店舗の物品を破壊するなどもあったようだ。

裁判官が一番危惧していたのは、今回を含めて、これまでにも度々問題となっている粗暴性である。
また被告が、シンナーを常用しているもマイナスの判断となったようだ。
それに加えて、被害者への弁済もなく、自分の犯した罪に対する悔悟の念が感じられないこともマイナスとなった。
ただそんなシンナー漬けの被告に対して、
未だ母が見捨てていないことが唯一の減刑材料として認められ、件の量刑となったようである。

そして、恒例の裁判官からのお言葉。
「こうした悪循環は断ち切らなければ再犯となってしまう可能性が高いので、この悪循環を断ち切るために、
今度こそ心を入れ替えて、社会復帰後には人との付き合い方を勉強して、
決して繰り返さないようにしてください」
・・・確かに。

それにしても薬物がらみの事件が目立つなぁ、といった印象である。

 

(了)

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