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切っても切れない腐れ縁~覚せい剤取締法違反~Ⅲ

切っても切れない腐れ縁~覚せい剤取締法違反~Ⅲ

(前回までのあらすじ)
暇になると覚せい剤を打ちたくなるという訳の分からない論理で、
何度も捕まって、出てきては捕まることを繰り返すどうしようもない被告に対して、
アズミ弁護士の繰り出した一手は、2名の証人喚問。
うち1名の証人喚問は、友情を熱く訴え、
次の行先まで、手伝うことを約束した元同僚の証人。
ここまでは狙いどおり。
次に控えるのは被告の父。
弁護人にとっては、いよいよ最後の仕上げだ。

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証言に立つ父親は、恐らく70歳をゆうに超えている。
この姿を確認するなり、既に被告は涙ぐんでいる。
なかなかの演出である。

ただこの父親の証人喚問は、どうかと思う内容であった。
というのも、前回の法廷でも証人として登場していたらしく、
その時も「今後の金銭管理は自分たちが行う」とか、
「ダルクに入ることを促す」「暇にならないように被告の行動管理は自分たちがする」
との証言をしたらしい・・・。
しかし、その結果があえなく半年での再犯であったわけだ。
その矛盾をラッキョが見逃すはずもなく、
「前回も金銭管理をするとおっしゃっていましたが、
なぜ、また覚せい剤を買いに行けたのですか」
「ダルクには結局行かなかったのですね、それなのになぜ今回は行けるのですか」
「すべての行動管理をご両親ができるのですか」
ときっちり矛盾点を突き、しどろもどろになる父親。
アズミくんもその様子を見て、若干顔が白くなっているような・・・。

そして、ラッキョからの論告求刑は、
「上記の理由から再犯の可能性が非常に高く、社会内更正は難しいと考えられるため、
懲役1年半の実刑を求刑します」であった。
・・・確かに。

そんなことを全く気に掛けない本人の最終陳述がはじまる。
「同僚や父親に迷惑を掛けて、本当に申し訳ないと思います」
と言いながら、絶妙なタイミングで涙を流す被告。
これ以上ない素晴らしい演出である。そして、
「今度こそダルクに行って、周囲の期待を裏切らないように、
覚せい剤とはきっぱり縁を切ります」と涙ながらに新たな決意を滲ませていたが。

どうもUNICO裁判官には、被告の訴えが響かなかった。

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