裁判傍聴 ブログ 「ドラマよりもドキュメンタリー」

空いた時間にフラッとプチ傍聴

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その男、凶暴につき(中編)

その男、凶暴につき(中編)

(前編までのあらすじ)

法廷に姿を現したイカツイ感じがする大男の被告。
そして今回被告が起訴されているものは、
期待を裏切らないもの、傷害に脅迫の併せ技ときた。
そんな素行の荒さが際立つ被告を救うべく、
ノブコブ吉村似の弁護人が立ちあがった。

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検察からの話を一方的に聞いていると、
大男である被告が徐々に凶悪犯に見えてくるのは仕方がないか。
次に弁護側の主張を聞いてみよう。

検察からの起訴状の朗読後に、
「基本は同意しますが、家庭内のうさを晴らすの部分は削除を希望します」
と中途半端な小細工を仕掛けるノブコブ弁護士。
のちにこの中途半端な小細工が仇となってしまうのだが・・・。
そして、ノブコブ弁護士が切り札に持ってきたのが、
現在被告が勤める建設業での年下の親方らしき人物の証人喚問であった。

証人が証言台へと呼ばれる。
もし出囃子制度があれば、<a href=”http://www.youtube.com/watch?v=1h98f-lroig” target=”_blank”>TRFのEZ DO DANCE</a>が良く似合いそうだ。
またこの日のために買ってきたのであろうリクルートスーツが恐ろしく似合っていない。
そんなズンチャ証人が被告に目で合図を送ったあとに証言台へ向かう。
そして、ノブコブ弁護士からのお決まりの質問がはじまった。

>事件を聞いてどうでしたか?
「まさかと思いました、仕事で真面目な姿しか見ていませんでしたので予想外でした」
新人俳優真っ青の素晴らしい棒読みである。ただ物腰の柔らかさは予想外だったが。
>今後は被告とどのように関わっていきますか?
「今までと変わらず、被告にも仕事をふっていきます」
>この期間中に接見へ行きましたか?
「はい、2回行きました。そのうち1回は逮捕されたと聞いて警察へ行っています」
>今後被告をどのようにサポートしていこうと考えていますか?
「これまでどおりに仕事をふっていくことは勿論、
相談がやりやすくなるような関係を作っていきたいです」
ここでノブコブ弁護士が、ズンチャ証人の決めゼリフを言っていないことに気付き、
>他にも金銭面で立て替え何かをされているんですね?
「あっ、はい。娘が住むところに困らないように、家賃を85,000円の2か月分を
立て替えています」
>また出所後には被告の身元保証人を引き受けているつもりなんですよね?
「はい」
こうして弁護人からの予定調和の証人質問が終わる。

次は検察からの質問だ。
>現場での被告の様子はどうですか?
「一緒に同じ現場に入ったことはあるが、暴力的な場面を見かけたことがない」
>一緒に酒を飲んだことはあるか?
「飲んだことはありますが、仕事をしている時と変わらない」
>今後被告をどのように支えるのか?
「これまでどおり仕事を振って、相談ももっと話を聞いていく。
そして、今後こういうことにならないように支えていくつもりです」
と当たり障りなく終了する。

ここまでのUNICOの心証は、検察の優勢と見るが・・・。

 

その男、凶暴につき(後編)に続く

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