裁判傍聴 ブログ 「ドラマよりもドキュメンタリー」

空いた時間にフラッとプチ傍聴

3

ボクは的中率100%の予想屋さん(事件の概要編)

ボクは的中率100%の予想屋さん(事件の概要編)

見るからに怪しさ満点の被告が起こした「不当競争防止法違反」の裁判の続編。

まずはゴリ検からの起訴状の朗読だ。
被告は、パチンコ店で副主任として稼働していた。
副主任の職務として、閉店後翌日の抽選確率を設定する業務」があり、それに携わっていた。
被告は、抽選確率等設の定情報は機密事項として守る職責があった。
にもかかわらず、Aらに対して報酬目的で設定情報を漏えい、
第6設定の台をAに伝えたというもの。

なお情報の漏えいには携帯電話を使用しており、被告の携帯から送信履歴も見つかっている。
余罪もあるとのこと。

 

なるほど・・・なかなか悪どい手口だ。携帯から物証が見つかっていることからも
被告はすんなりと認めるかと思いきや・・・社交辞令弁護士が話しはじめる。

「罪名は不当競争防止法違反で構いませんが、どのようなものが営業秘密にあたるかどうかを焦点にして争います。

まずは予め意見書を準備してきましたので、これから被告が読み上げます」

これはまさかの展開であった。社交辞令、やるじゃないか。
そして悪人面した被告は、意見書を読み上げる。

「①店舗A→店舗Bへ異動したこと、そして店舗Bで副主任として稼働していたことは認めます。

また同店で店長の指示の下、パチスロ機各台の設定条件を変えていたことは認めます」

「②ただ私の職責では社内機密事項を守る義務はないと考えます。というのも私は情報を管理する任務ではなかったためです。

ただ、それを以て店舗Bの設定条件を第三者には漏えいはしていません。
そのため第6設定の台の情報をAらには漏らしていません。
Aに送信した第6設定の台番号は、これまでの経験によるもので、
その経験から得た情報を伝えることがAらにとって有利になるかと思い、情報提供をしただけです」

「お前は政治家か」と野次りたくなるほど潔ぎの悪い、何とも白々しい申し開きである。

この白々しい言い訳に対して、

「被告の意見に同意、無罪を主張します。
①事実は認めるが管理責任はなかったと考えている。
②起訴状に秘密漏えいとあるが、提供した情報は異なった情報源で、
また被告独自に編み出したものをAらに教えただけであり、
機密事項の漏えいには該当しないと主張」

社交辞令、なかなかの強心臓の持ち主のようだ。

 

 

ボクは的中率100%の予想屋さん(証拠調べ編)へ続く

 

« »