裁判傍聴 ブログ 「ドラマよりもドキュメンタリー」

空いた時間にフラッとプチ傍聴

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不法入国 裁判

ニッポンに幻想を抱いて Ⅱ

(前回の続き)
ニッポン人男性と偽装結婚をして、ニッポン国籍をGETしたフィリピン女性の被告。
どんな方法で、ニッポン国籍をGETしたのだろうか?
あゆ似の検事からの冒頭陳述でその全貌が明らかとなる!

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フィリピンの大学を中退した被告は、現地でダンサーとして活躍する。
この頃から「よりいい条件」で働くためにニッポンへ行きたいと願っていた。
その願いが叶い、一度興行ビザを獲得し、美しい国ニッポンへの入国を果たす。
しかし、就労ビザであったため、やがて期限が切れて再びフィリピンへ帰国することとなる。
そして、悶々としたまま現地のダンサーとして過ごしていた。

そんな時、被告にとっては願ったり叶ったりの知らせが舞い込む。
日本で働いていた時の同僚のいとこで、現地タレント事務所プロデューサーを名乗るマーディーという男から、
「ニッポンに行きたかったら方法があるよ」と囁かれる。
もちろんニッポン行きを切望していた被告は飛びついた。
しかし、その方法というのが偽装結婚だったわけだ。
更に、この自称プロデューサーのマーディーは、悪い奴らと繋がっていた。
その繋がっていたのが、マーディーPといとこに当たるかつて被告の同僚だった女(SINDO嫁)、
そして、その夫(SINDO)だった。
あゆ検の話を聞く限りでは、このSINDOと名乗る男がどうやら主犯格のようだ。

SINDOの日常は、新聞販売員をしている。なかなか根気のいる仕事のひとつだ。
そんなSINDOは、自分の妻であるフィリピン人を食い物にした
いい金儲けの方法はないかと考えていたところ、偽装結婚を思いつく。
そして、SINDOは計画を即実行へと移す。

SINDOの知り合い独身男性に、
「月5万円で、フィリピン女性と結婚しないか」と持ち掛け、この話にあっさり応じる独身男性。
さすが類は友を呼ぶである。
この快諾を受けて、SINDOの動きはより活発となる。

妻にいいカモの心当たりがいないかを尋ね、妻がカモに指名したのがかつての同僚であった被告である。
そして妻は、早速いとこのマーディーPに声を掛けたということだ。

ただこのSINDOという男は、なかなか用心深い男であったらしく、
マーディーPが被告に声を掛ける前に、わざわざ自ら現地へと赴き、
被告の働きぶりと直接マーディーPとの打ち合わせを済ませた後にGOを出したようだ。

そして何も知らない被告は、現地で式を挙げて、その証拠写真と共に、
晴れてニッポン国籍をGETしたのだった・・・。
ニッポンに幻想を抱いて Ⅲへ続く