裁判傍聴 ブログ 「ドラマよりもドキュメンタリー」

空いた時間にフラッとプチ傍聴

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若き落日(前編)

若き落日(前編)

開廷時間を過ぎていたため慌てて法廷に入り着席する。
ただ何となく異様な光景が広がっていた。
というのも、被告は男ばかりの4人に、
それぞれ弁護人が付いているのでこれまた4人の男ががん首を揃えている。
対する検察は1人。
そこに裁判長と裁判所書記官の1名ずつが揃い踏みし、
狭い枠の中に併せて10人の人間が犇めいていたのだ。

一方、広い傍聴席を見渡すと、傍聴人はカップル1組と男性1名とUNICOとの4人のみ。
どうやら人気のない裁判のようである。
+ + +
罪名及び罰条は、
わいせつ電磁的記録記録媒体頒布、わいせつ電磁的記録有償目的頒布目的所持。
平たく言えば、違法エロDVD販売業者が摘発されたケースがこれに当たるらしい。

先に話が少しややこしいので被告団の整理をしてみる。
店舗のオーナーで本件の主犯格であるマッチ棒、
店舗責任者として、あごひげとGジャンとの2名。
そして販売員のモアイ改の計4名だ。

それにしても、被告団の被告たちは全員若い。
U-25といったところであろうか。

メンバーのキャプテンはオーナーのマッチ棒。
高校卒業後、一時工務店に勤務していたがほどなく離職。
3、4年前に同種事件に関与、この時は不起訴処分となった。
婚姻歴はなく前歴もないとのこと。
この弁護には乾いた感じの弁護人が付いている。

次にあごひげ店長。
高校卒業後、パチンコ店など職を転々としたのち、
マッチ棒と共に3、4年前に同種事件に関与。
この時は不起訴処分となった。
婚姻歴はなく前歴もなし。
弁護には、ミスター公務員が控えている。

そしてもう一人の店長であるGジャン。
大学卒業後、同じくパチンコ店に勤務。
平成23年よりマッチ棒の経営する製造販売店に勤務するようになる。
婚姻歴はないものの現在交際相手と同居しているとのこと。
Gジャンには、若手のもっさり弁護士。

最後にモアイ改。
中学卒業後、キャバクラ店に勤務するなど職を転々とし、
その後マッチ棒の経営する店に勤めるようになる。
婚姻歴はなく、前歴1犯あり。
モアイ改にはお父さんモアイが弁護を引き受けている。
+ + +
店舗オーナーのマッチ棒は、店舗をはじめるに当たり、
あごひげ店長とGジャン店長を雇い、エロDVDの複製をして、
3つのサイトを通したエロDVDの販売を指示していたらしい。
少なくとも3回のネット販売実績が確認されており、
店内にエロDVDは23万枚以上の在庫があったらしい。
売上は、2年程度で6000万円程度を荒稼ぎしていたとのこと。
これではなかなか止められないであろう。

ただU-25たちの絆は、
検察からの起訴状の朗読直後に空中分解することとなる。

 
若き落日(中編)に続く

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