裁判傍聴 ブログ 「ドラマよりもドキュメンタリー」

空いた時間にフラッとプチ傍聴

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同じ「窃盗」でも、人が変わればこんなモノ③

同じ「窃盗」でも、人が変わればこんなモノ③

前回までのあらすじ
事件を2日前におこしておきながら、面接に行く図太い神経の持ち主である長渕の出来そこないである被告。
またそんな「出来損ない」を必死で庇う「娘に弱みを握られている社長」の証言。
さぁ、いよいよ出番だぞ、日サロ検事!

証拠調べも済んで、日サロが出した求刑は、
「自己中心的な犯行であることから懲役1年が妥当である」と相変わらずの棒読みであった。
更に日サロは、最終質問で弁済金10万円と保釈金150万円について被告に質問を突きつける。
ただ何の計算もできないこのダメ長渕は、これまた堂々と
「祖母の弟から借りました(が何か?)」と答え、
また日サロから、「返済計画は?」と言われても、
「まだ考えていません」と堂々と言ってのける始末。
続く、最終陳述でもこの長渕の出来損ないは、
「短絡的にやってしまったが、証人である社長が駆けつけてくれたこともあるので、
今度は真面目にやらなくてはアカンなと思っています。心を入れ替えて頑張りたいと思う」
と白々とした表情でのたまうではないか。

ここまでで、明らかに実刑を免れたい若葉マークのトウジ弁護士は、
「本人自筆の反省文も提出しており、改心の余地があること、被害者にも10万円の弁済金を支払っていること、
また何よりも心強い証人が居ることなどを勘案して、執行猶予をつけてほしい」
とのことだった。

そして次回判決の日時を終えて、そのまま法廷は終了する。
その後、家族睦まじく被告が一緒にそのまま娑婆へと流れていく姿を見て、
不安がよぎったのは、UNICOだろうか?

判決までは見届けてはいないが、恐らく波平判事は、「執行猶予」をつけただろう。
というのも、被告のこれまでには前はあるものの、窃盗での起訴は今回がはじめてであること、
また、他人に借りているにしても、被害者に弁済金を支払って、一応の決着がついていること、
そして、本人の意図から出たものかどうかはかなり疑わしいが、雇用主である社長が身元引受人になっている
ことなどを総合的に勘案すれば、形骸化しているものの再犯の可能性は低いと判断できるためである。

ただ、UNICO個人の見解ではあるが、被告の以前何度も駐禁で違反金を支払っていたので、
今度から払わなくて済むわと思い、今回の犯行に及んだという短絡的な思考に加えて、
シンナーが車内から出ている時点で、被告がこれを常用している可能性が高いこと、
また保釈金と弁済金を共に祖母の弟に借りて用意したが、この返済計画については
「考えていない」といった返済する気がないこの態度はとことん気に入らない。

ただ証拠主義である裁判の観点からは仕方がないが、どうせまたやるな・・・というのが大方の予想であろう。

 

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