裁判傍聴 ブログ 「ドラマよりもドキュメンタリー」

空いた時間にフラッとプチ傍聴

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人は見かけによらぬもの!?(前編)

人は見かけによらぬもの!?(前編)

非常に真面目そうな、おとなしそうな被告が入廷してきた。
どこからどう見ても、犯罪何て犯しそうにない風貌にUNICOは、
この被告が何の罪名で起訴されているのかを確認する。
「住居侵入罪、窃盗罪」・・・そうだった。

検察官はクリボー。弁護人は、昨今には珍しくなったいかにも大阪の世話焼きタイプのおばちゃんである。
これはなかなかの公判が期待できるのではないか。
勝手に想像力を逞しくするUNICO。

検察からの起訴状の朗読がはじまる。
22歳の被告は、ベッドで眠っている被害者宅に侵入する。
そして現金の入った手提げ金庫を持ち去ろうと玄関へ向かったところで、被害者が目を覚まし、
被害者が逮捕したとのことだった。
・・・確かに、この被告相手ならば被害者が簡単に逮捕できたのも頷ける。
恐らく顔見知りだったのであろう。

その後、検察による冒頭陳述がはじまった。
被告は、高校卒業後に上京し、知人宅に同居するようになる。
生計は風俗店に勤めて立てていたとのことだった。
これを聞いて更に驚くUNICO。とてもそのようなタイプに見えない。
更に被告は、風俗で稼いだお金を余すことなくホストに注いでいたとのこと。
これぞ、負の連鎖の典型みたいな話である。

その時、世話焼きおばちゃんが「待った」を掛ける。
「この件は不起訴となっており、今回の事件と関連性がありません!!!」
一瞬場が凍りつく。
そりゃそうだ。何を言っているのか分からないためだ。
そのことに直ぐに気付いたおばちゃん、慌てて撤回した。
その言葉を聞いて、一瞬動揺を見せたクリボーは、直ぐに何事もなかったかのように続きを話し始めた。

話によると、被告は以前にも窃盗未遂や住居侵入、窃盗などで立件されていた。
しかし、不思議なことに何れも不起訴処分となっていたようだ。
なぜだ?
その後、被告が解離性障害とパニック障害の診断を受けていることがクリボーの口から淡々と話される。
しかし、医者の見解によると「事件の責任能力は有する」診断が下っていることを付け加えるクリボー。
さすが抜け目がないねぇ~。
人は見かけによらぬもの(後編)へ続く

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